Akira's Commentary

入手方法

OpenOffice.orgはオープンソースで開発されているフリーソフトウェアで、 どこからでも誰からでも自由にコピーして使うことができます。

フリーソフトウェアって何?オープンソースって何? という人は、まずは 可知さんの解説、 「オープンソースって何だろう?」 をご覧になってください。

OpenOffice.orgプログラムは OpenOffice.orgサイトDownload Central 以下に置かれていて、そこから自由にダウンロードすることができます。 以前はいろいろなものがごちゃごちゃに配置されていたのですが、 現在はすっきりして探し易くなっています。 とはいうものの英語ページですので、 慣れていない人には結構面倒でしょう。

日本語版、それもバイナリ版だけで充分であれば、 国内のミラーサイトから ダウンロードした方が楽ですし、相手への負担も軽減されます。 ユーザ会でまとめられた 入手先一覧 がありますので、適当なところからダウンロードしてください

ただし、OpenOffice.orgのバイナリパッケージはかなり大きい (64MB - 86MB)ので、 ダイアルアップでネットを使っている方には、 ちょっとばかりきついでしょうね。 そのような方は、 OpenOffice.orgが付録として付いている雑誌や本がありますので、 そういうものを入手してインストールすることをお勧めします。 または、OpenOffice.orgはフリー(自由な)ソフトウェアですので、 他の人から勝手にコピーを貰ってインストールしてもかまいません。

なお、 OpenOffice.orgはソースも公開されています (オープンソースですから)ので、 無論ソースを入手して、ビルドして使っても (あるいは独自に手を入れて/改造して使って)もかまいません。

ただ、改造部分の扱いについては元のライセンス条項に 従う必要があります。

ただ、ソースをダウンロードして展開するとだいたい500MB、 でもってビルドするには最低2GB必要、ということですので 覚悟を決めてかからないと、これはきついでしょう。

インストール

ユーザ会各種OS用のインストールガイド が用意されていますので、 それ を見るのが一番判りやすいでしょう。

最初の正式バージョンのころはこういう文書もまだなかったし、 配布されていたパッケージにも インストールガイドが含まれていなかったので大変でした。 しかし今のもの(1.1.0)には、日本ユーザ会でまとめられた 日本語のインストールガイド(PDFファイル)が含まれていますので、 インストール、セットアップは随分と楽になっています。 このインストールガイド、および関連資料は OpenOffice.org 1.1 活用ページ にまとめられていますので、まずはこれをご覧になるのもいいでしょう。

インストールの形態には二種類、 スタンドアローンインストールとネットワークインストールとがあります。 スタンドアローンインストールは個人ユーザ向けのインストール形態で、 インストールしたその人だけが使えるようにセットアップするもので、 ネットワークインストールは複数のユーザで (共通するファイルを共有して) 使えるようにインストールするものです。

スタンドアローンインストールでは、OpenOffice.orgのすべての ファイルは個人環境に展開されてしまいます。 これは、Linuxのようなマルチユーザシステムではひどく無駄に なります。Windowsでも複数のユーザプロファイルを 持っている場合にはやはり無駄になります。マシンを複数の 人間で共有する場合にはネットワークインストールした方が ディスクの節約になります。

ネットワークインストールは、実際のところはネットワークとは関係なく、 バイナリを共有するためのインストール、ということのようです。 ネットワークインストールで共有ディレクトリにインストールし、 そこへのパスを繋いでおくと、 以降、個人アカウントで最初にOpenOffice.orgを実行すると、 あるいはセットアッププログラムを実行すると、 バイナリについては既存のものを利用して、 個人環境の設定だけが行なわれます。

ネットワークインストール後、インストール先に パスを繋いでおく、というのがポイントになるようです。 ちなみにネットワークインストールした先で 個人アカウントでセットアップしてもよいようです。

基本的には、 Windows等でシングルユーザだけで使っている場合には スタンドアローンインストール、 マルチユーザ環境で複数の人が共用する場合には ネットワークインストール、 と考えればいいでしょう。 ただ、マルチユーザ環境で管理者権限がない場合には スタンドアローンインストールせざるを得ませんが。

まあいずれにせよ、 ユーザ会各種OS用のインストールガイド を見ながらインストールすれば まずは問題なくインストールできるでしょう。

実は私もインストールガイド書こうと思っていたのですが、 用意している最中にユーザ会で、 どうみても私の書きかけよりも出来のよいガイドが揃ってしまったので、 私のものは途中で放棄してしまいました。

問題と対策

OpenOffice.orgで誰もが出会う問題が、文字の表示が変になる (化けている、□しか出ない)というものでしょう。 場合によってはインストーラ起動時から文字が化けている、 ということもあります。

1.0.Xから1.1.0へのバージョンアップで、この手の問題は随分と 出にくくはなりましたが、皆無とまではいっていません。 色々なシチュエーションで文字化けが発生することがありますので、 一通りの対策を知っておいた方が無難です。

このような問題はだいたいは、OpenOffice.orgが想定しているフォントと、 実際にシステムが用意しているフォントとの差異に依るものです。 すべてのシステムが全く同一のフォントを持つことは不可能です。 OpenOffice.orgはこれらの差異をフォントマッピングによって 解消するようになっています。 まずは以下のフォントを、 実際にシステムが持っているフォントにマッピングしておけば だいたいの場合には用が足ります。

AndaleSans UI メニュー等で使われているようです。
Arial
Albany
Thorndale
これらのフォントは英文での基本セットになっているようで、 日本語ヘルプもこれらのフォントを使って表示しようとします。

以降、表示できないフォントに出会う度に マッピングを追加していけばいいでしょう。

これ以外の問題、あるいは問題と解決方法の詳細については、 旧ユーザ会サイトに残っている

あるいは現ユーザ会サイト

あたりをご覧になるといいでしょう。 余程のことがない限り、出くわす可能性のある問題は これらのどこかに既に記載されているはずです。

使用実績

現在以下のようなマシンにインストールして使っています。

Linux (RH7.1) / OOo 1.1.0 英語版
Pent 800MHz/256MBマシンで、製品版のRH7.1が入っています。 日本語版のインストーラが文字化けして何をやっているのか 判らなかったので、英語版をインストールしました。 OOoの場合、 英語版といってもメニューやヘルプが英語になっているだけで これでも問題なく(フォントさえ適切であれば) 日本語を扱うことができます。
Windows XP / OOo 1.1.0 日本語版
Pent 1.13GHz/512MBのノートPCです。 メモリがたっぷり載っているのでなかなか軽快に動作します。 比較対照用にMS-Officeも入っていますが、OOoをメインに使っています。
Linux (Vine 2.5) / OOo 1.0.1 日本語版
MMX233+64MBという(今になっては) かなり貧弱なマシンで、 ftp版のVINE 2.5が入っています。 さすがに軽々と起動、というわけにはいきませんが 問題なく使えています。 こちらは東風フォントが標準装備ですので、 これを標準フォントして設定して使っています。
Linux (RH8.0) OOo 1.0.2 日本語版
Pent 400MHz/128MBマシンで、RH8.0 Publisher Editionが入っています。 RH8.0ではOpenOffice.orgはプレインストールされていて、 設定不要(OSのインストールだけ)で使用できます。 実験用マシンなので、実のところはあまり使っていません。

時間と資材があれば 以下のマシンにもインストールしてみたいと思っています。

OS/2
せっかくOS/2版がリリースされたのに、 手元のOS/2マシンはHD故障のためにダウンしたままです。 なかなかHD交換、再設定、する時間が取れなくて。
FreeBSD
FreeBSDマシンもあるのですが、こちらはどれもハードウェアが 貧弱なために(どれもディスク不足で) OOoインストールできないでいます。

諸般の事情で各種多様なマシンを使う必要がある私にとっては、 とりあえず手元にあるマシンのどれでも使える(一応は) OOoは実にありがたいオフィススーツです。

参考資料